COLUMN

【Column】ゴディバの教え 『当てる』のではなく、『当たる』ようにする

最近読んだ本の話になります。

少し古い本ですが、ふと本棚に目をやって、目が止まり読み返してみようと思いました。

チョコレートで有名なゴディバ。
そのゴディバの日本法人の社長のジェローム・シュシャン氏は、売上を5年で2倍にした(133億⇒282億)にした凄腕の外国人社長。

そんな彼の著者に描かれている経営の考え方に
「『当てる』のではなく、『当たる』ようにする」
というものがあります。

彼は20年以上、弓道をやっており、そこから学んだ精神で、

矢を的に当てようと意識すればするほど、当たらない。
「当てたい」と強く願うほど、体が変な動きになり、必ず失敗するらしい。
大事なのは、
「当てる」のではなく、「当たる」

正しいプロセス、正しい姿勢で矢を射てば、自然に当たるものであり、「当たる」ように一連の所作を整えることが大事だという教えだそうです。

彼は、この考えをビジネスに用いて、先のような大幅な売上アップに成功したそうです。


”「予算達成のためにもっと売らないと」といった邪念が入っていると、仕事は思うようにいかず、そういった考えで開発した商品は売れない。
ビジネスにおけるターゲットは顧客であり、その顧客の意見にきっちりと向き合い、顧客のニーズ(的の中心)を捉えることができていれば、あとはそこに商品を届けるまでのプロセスを正しく行えば、おのずとビジネスはうまくいく。”

ビジネスをやっていると自然と「当てよう」「当てよう」と思考が前に前にいってしまいがちになります。私もそうなっていたからこそ、自然とこの本が目に留まりました。


商品開発では、
「自分達の顧客はどんな心理なのか。だからどんな商品が売れるのか」をきっちり把握することが重要ですし、日々のお店での接客も「このお客様はどんな心理なのか。だからどんな提案をしたら買いたくなるのか」という考えを持ってて接客し、「当てる(売り込む)」のではなく、「当たる(欲しいと思わせる)」ようにすることが大切です。


お店も会社も「当てる」発想ではなく、「当たる」発想で見回すとまた、違った景色で工夫するポイントが見えてきそうです。私達のお店もさらにレベルアップしていく上で、必要な視点に気付かせてくれたと、この本を読んで感じています。


悩んだ時、書店や自分の本棚に目をやると目に留まる本があります。その本が悩みを解決してくれるきっかけをくれる1冊になったりするものですね。

一覧に戻る