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【Column】サクマ式ドロップス・・・記録(売上)よりも記憶(思い出)に残る商品

サクマ式ドロップスがなくなる・・・

驚くようなニュースが入ってきた。私もそんなに頻繁に食べた記憶はないのだが、「火垂るの墓」の印象は非常にあるし、子供の頃「ハッカ味」ばかりが最後残るという思い出は思い出さずにはいられない。多くの人がそんな思い出を持つ、記録(売上)よりも記憶(思い出)に残る商品だったのではないだろうか。

我々もその地に訪れた人の記憶(思い出)に残る商品を作っていきたいなと思いながら商品開発を行っており、どんな思い出の刻み方をしてもらえる仕掛けができるかと日々考えているので、サクマ式ドロップスのニュースを見て、改めてこの商品の凄さ(「ハッカ味」が最後残るよね〜。いや私はハッカ味好きだったよ〜という会話が自然に生まれる凄さ)に感服しました。

そのため原材料費の高騰が続く中で、商品価格に転嫁できずに、経営が悪化の一途しかなく廃業ということにおいては、他にできることはやり尽くしたのかと思う部分もあります。

お菓子の世界は、ロングセラーと言われる商品は数多くあるが、一方で新商品も毎年多数出てくるレッドオーシャンな業界です。そんな業界だからこそ、ロングセラー商品もあぐらをかくことなく、攻めの姿勢を取っている商品が生き残っており、例えばルマンドは、贅沢ルマンドという大人向けの高付加価値商品の投入やオフィスなど食べるシーンに合わせたスタンドパウチ式の手につきにくいように改良された商品の投入、飲食店とのコラボなど様々な施策を打っています。

サクマ式ドロップスも記録(売上)よりも記憶(思い出)に残る商品として、そのブランド認知度などを活かして、まだ打てる策があったのではないか・・・そう思わずにはいられない程、凄い商品でした。

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